糖尿病

糖尿病が疑われるときに行く病院

病気になったら病院ですが、会社の検診なんかで糖尿病の疑いがあったようなとき、さて何科の病院に行きますか。主治医がいれば先ずはその病院に行きますが、いつも健康を自負して病院に縁のない人は迷う人も多いのではないでしょうか。従来の概念で行けば糖尿病は内科になりますが、最近は今まで無かったような糖尿病内科や糖尿病科あるいは糖尿病外来のある内科など糖尿病を強調する病院が出てきたため、単なる内科じゃ駄目なのかと思う人も出てきています。さてどの科に行くのが良いのでしょうか。

なぜこのような糖尿病を強調する病院が出てきたのかと言うと、糖尿病が国民病と言われるほど増加してきたため、経営的見地から糖尿病に力を入れようと言う場合や、従来から糖尿病の臨床経験が豊富で、社会的要請から糖尿病の専門医として頑張ろうという場合があります。とはいってもこういう場合も通常は内科に併設されている場合がほとんどです。したがって、特に糖尿病を強調せず単なる内科であっても良い医師はいますし、糖尿病を掲げていても感心しない医師もいるということを憶えておきましょう。

1つの判断基準は、何科と言うよりも日本糖尿病学会が認定している糖尿病専門医がいるのかいないのかと言うことになります。糖尿病専門医は糖尿病の臨床経験や研究などに従事して実績を上げている医師に対して認定していますので、経験は申し分ないことが分かります。糖尿病専門医のいる病院はインターネットから検索できますので調べてみてください。しかし、良い医師かどうかと言うのはこれだけで判断するのは早計です。

糖尿病専門医は、論文発表や学会発表をしていることが認定の前提とされていますので、どちらかと言うと大学病院や大きな病院の医師が中心になってしまいます。しかし本来患者にとっての名医と言うのは、こういった認定はされていなくても、小さな医院のようなところにもいるものです。こういった医師はなかなか表には出ませんが、糖尿病患者の中では有名な人であったりするので、糖尿病患者のコミュニティなどの口コミで信頼できる面倒見の良い医師を見つけるのが一番信頼性が高いのかもしれません。

病院側への要望として、紛らわしいネーミングを付けるよりも内科は内科で良いので、もっと医師の実績とか、患者の回復状況とか、その病院に行きたいと思うような情報発信の方法を考えてほしいものです。患者のほうもこれからは看板だけで判断するようなことは止めて、本当に良い医師の勤める病院を探すようにいろいろな情報に耳を傾けて、最終的には自身の判断で診て貰うところを決めてください。

糖尿病関連診療科が近所に無い時はどうするか

胎児に先天異常をもたらす可能性の有る妊娠糖尿病

糖尿病には様々な原因が考えられていますが、意外に知られていないのが妊娠中特に妊娠後期に発症する妊娠糖尿病というものが有ります。妊娠は病気ではありませんが、体には大きな変化が有りますので様々な影響が出てくることは十分考えられます。糖尿病もですが、それ以外の病気についても十分注意を払わなければなりません。その影響は母体だけでなく胎児にまで及ぶ可能性も有りますので、なにかおかしいと感じたらすぐに医師に相談してください。

妊娠糖尿病は妊娠中に増加する女性ホルモン(エストロゲン)や卵巣から分泌されるプロゲステロンなどのホルモンの影響で糖の分解力が低下して血糖値が異常に高い状態になってしまうことを言います。通常は出産後に血糖値は改善していきますが、時には元に戻らずそのまま糖尿病が続くことになってしまうことも有ります。元々糖尿病の女性が妊娠した場合には糖尿病合併妊娠などと呼ばれ区別しています。

治療としては、妊娠中ということで運動療法は取りづらく、また胎児への影響を最小限にする必要が有るため、まずは食事療法が基本になります。しかし食事の制限にしても胎児への影響が出てしまわないように細心の注意が必要です。また経口薬による影響も考慮すると食事療法で効果が少ない場合には、インスリン注射で対応することが必要です。妊娠中にはこの2つの療法を組み合わせることによって血糖値のコントロールを行うことになります。

妊娠糖尿病に罹ると胎児にも影響があり先天異常がある可能性も通常よりも高くなります。そこで妊娠が分かった時点から血糖値の管理を開始して常に正常値内にコントロールしておくことが重要です。そのためには、普段健康であっても自分の血糖値などはしっかり管理して、妊娠時に異常なのかどうか判断できるようにしておきましょう。特に妊娠前から糖尿病を発症している場合には、妊娠が分かった段階で医師と十分話し合って、通常以上に厳格な食事の管理などが重要になります。

妊娠糖尿病の場合、早産の危険性や妊娠高血圧などになることも多くハイリスク妊娠の1つとされています。また胎児は巨大児になったり、様々な原因で難産になる可能性が高いため、分娩に障害になるような場合には帝王切開が推奨されています。いずれにしても妊娠糖尿病が発覚した時点から分娩までは医師と十分に理解しあう必要が有ります。自然分娩を希望する場合でも、医師の判断が帝王切開であるのであれば胎児のためにも素直に従ってください。

糖尿病と免疫不全の関係

糖尿病は合併症が非常に怖いと言われる病気ですが、この免疫不全もその1つに数えても良いのではないでしょうか。免疫不全といってもAIDSのようなものではなく比較的経度のもので注意さえしていれば、これ自体はそれほど恐れることは有りませんが、これが引き金になって更に怖い病気を併発する可能性は無いとは言えませんので、注意を要する合併症であることに変わりは有りません。糖尿病の患者は決して油断せず、すぐに発症を捉えられるようにしておきましょう。

糖尿病と言うのは、血糖値が通常より高いことが目印になりますが、それとともに動脈硬化が進んで、栄養が体に良く回らなくなって、神経障害や血管障害などが出てくるようになります。こうなってくると体中で様々な合併症が見られるようになってびっくりして病院に駆け込むことになります。さらに症状が進むと白血球の機能にも影響が見られるようになり、機能が低下してくると免疫機能が鈍くなって免疫不全を発症することになってしまいます。

この免疫不全は糖尿病の進行にしたがって強くなっていきます。たとえば少し進行してしまった糖尿病の場合では、傷が出来るとなかなか治らなかったり、感染症に罹り易い或いは治り難いといった症状が現れるようになります。症状が進んでくると通常滅多に感染しないような感染症に罹ってしまうことも有ります。したがって糖尿病の患者は傷や虫刺されに注意を払うこと、感染症が流行しているような所に出歩かないなどの意識的な自己防衛が必要になります。

もし免疫不全が進行してしまうと、足に出来た傷が治らず壊疽を起こして、足の切断に繋がってしまうようなことも少なく有りません。したがって糖尿病の患者は傷はしっかり治るまでは十分注意を続けることが必要です。ちょっとした傷など大丈夫と言う常識は糖尿病の場合、通用しないと言うことを憶えておきましょう。また風邪などに感染してしまった場合でも、肺炎に発展してしまってもおかしくないと言うことを忘れず、どんなに軽い症状でも病院に行くのを忘れてはいけません。

免疫不全は糖尿病と共に進みますので、免疫不全を進行させないようにするには糖尿病を進行させないことが重要です。糖尿病は自覚症状に乏しくたとえ早期に見つけたとしても、そのまま放置してしまう人もいます。しかしそれでは免疫不全をはじめとする合併症は見えないところで徐々に進んでいくことになり、ある日突然牙をむいてきます。糖尿病と診断されたら、大変つらいとは思いますが医師の指導の下、食事療法と運動療法をはじめとする治療を行うようにしてください。

糖尿病と創傷治癒遅延の関係