糖尿病

糖尿病患者が嘔吐した場合は医師に相談しておきましょう

糖尿病の場合、喉の渇きと多尿が現れ、吐き気を感じるようになって実際に嘔吐に至る場合があります。このとき体の中では何が起こっているのでしょうか。そしてこの状態を放置していると昏睡状態に陥り、悪くするとそのまま死んでしまうことも十分考えられる状態なのです。糖尿病患者の嘔吐が必ずこのようになると言うわけではありませんし、他の病気によると言うことも考えられますが、危険な状態と言うことを排除は出来ませんから嘔吐とした場合は、すぐに医師に相談しておきましょう。

糖尿病はブドウ糖が細胞内に取り込み難くなって普通の糖による代謝が難しくなってきますので、その代わりとして体内にある脂肪酸で代謝が行われるようになります。このとき一緒に出来るのがケトン体と言われるもので、酸性の物質です。このためケトン体が血液中に入ると血液が酸性になります。この時に出てくるのが喉の渇きと多尿、吐き気、嘔吐と言う症状です。これが進むとケトン性糖尿病性昏睡という合併症を発症し昏睡状態になってしまいます。

ここまで進んでしまうことは滅多に有りませんが、インスリンが大きく不足したような場合に発症します。このためこの昏睡状態に陥る前の嘔吐などが見られたときには、血糖値を元に戻してやる必要が有ります。もちろん素人ではなかなか手が打てませんので、医師に相談する必要があり、すぐに病院に行かなければなりません。命に関わる重大な状態です。もちろんそのような嘔吐ではないかもしれませんが、そのときは良かったねで済ませればよいだけです。

糖尿病患者の場合、もう1つ注意しなければならない嘔吐が有ります。それは様々な病気などで、食べたものを嘔吐する場合です。糖尿病患者では、高血糖はもちろん良く有りませんが、低血糖でも昏睡状態に陥る可能性があるため、一定量の糖分を摂取することが必要です。それを嘔吐により摂取できないと言うことになると、低血糖になってしまう可能性が出てきます。どうしても摂取が難しい状態になってしまったら、やはりすぐに病院に行って医師に相談する必要が有ります。

普通の状態の人でも嘔吐と言うのはただ事では有りませんが、子供ならいざ知らず大人になってしまうと、医者に行こうと思う人は少ないはずです。しかし糖尿病患者の場合は様々な危険が潜んでいると言うことを忘れてはいけません。想像以上に重大な結果をもたらすこともあり、十分注意している必要が有ります。できれば昏睡状態に落ちいてしまった場合の対処法なども、家族や職場の同僚など周囲の人にお願いしておくことも必要なのではないでしょうか。

糖尿病は体臭や口臭にも関係が有ります
糖尿病患者が昏睡状態になった場合は緊急の対応が必要です

現代人は誰でも発症の危険有り!糖尿病とストレスの関係

糖尿病の原因として従来から指摘されているのが肥満との関係です。肥満になって細胞に脂肪が蓄積されると、インスリンに対してブドウ糖を細胞内に取り込めと指示を出す物質が出難くくなるばかりか、逆にインスリンの働きを抑える物質が放出されるようになって、インスリンがあるのに働かない状態になります、これをインスリン抵抗性と言います。このため血中のブドウ糖がなかなか細胞に取り込まれなくなって、血糖値が上がってしまうわけです。

しかし最近になって、もう1つの原因として指摘されているのがストレスです。ストレスは脂肪が蓄積されるわけでは有りませんが、肥満のときと同じようにインスリンの働きを押さえ込むようなインスリン抵抗性を示すことが分かってきました。したがって強いストレスを感じるとインスリンは有るのに血中のブドウ糖がなかなか細胞に取り込まれなくなり、血糖値が上がってしまうことになります。ストレスを感じ続け、この状態が続くと、さらに悪い方向に向かいます。

ブドウ糖が血中に多くなってくるとこれを処理しなければいけないため、膵臓にあるインスリンを製造するβ細胞はフル稼働してインスリンを作りますが、これが続くとβ細胞は疲弊してインスリンの分泌量が減ってきます。さらに酷使するとβ細胞は徐々に死んで行き、インスリン自体が自分の体では作れなくなってしまいます。この状態が糖尿病です。つまりストレスが引き金を引いて、糖尿病に至らせるわけです。現在はストレス社会です、誰もが糖尿病に陥る危険性が有るのです。

ストレスというと身体的なもの精神的なものと様々なものがありますが、現在社会では主に精神的ストレスが大きな割合を占めています。特に会社勤めの人は毎日がストレス漬けの生活にならざるを得ないでしょう。このため、なかなかストレスから抜け出ることが難しく、糖尿病の発症に至ってしまうケースが増加しています。そうかといって会社を簡単に辞められるわけでもないため、今後更にこの傾向が酷くなって行くのではないかと危惧されています。

このため必要なことは如何にして精神的ストレスを解消していくかということです。休みの日には疲れで寝ているのではなくて、なにか気分転換できるようなことを始めるとか、家族団らんを楽しむとか、自分にあった方法のストレスの解消法を見つけることが重要です。もし自分一人では無理だと感じたときは、そういうときのために心療内科というものがあります。精神的ストレスも重症になってくると自分で解消することは無理で、うつ状態になってしまうことも有ります。早めに受診してください。

糖尿病の知識を得るための必読書

病気を治す場合、ほとんどの病気では、病院で治してもらうのが普通で、家でできることといえば、栄養のあるものを食べさせ、様々なことで元気付けるといったことしか出来ませんが、糖尿病などの生活習慣病は生活習慣自体を変えていかなければならないため、患者本人や家族も、それなりの知識を持つ必要が出てきます。しかし本来医療の素人であるためそう簡単に、知識が見に付く分けはありませんから、頼りになるのは医師の指導と専門書籍ということになります。

日本における糖尿病に関する必読書としては日本糖尿病学会から刊行されている「糖尿病治療ガイド」が有名で糖尿病の症状・診断・検査・治療などがまとめられています。糖尿病が専門ではない臨床医や、療養指導者などが対象とされていますが、患者が読んでも大変参考になるものです。次にやはり日本糖尿病学会から「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン」も大変参考になる本で、海外のガイドラインも参考にして最新の治療の効果などについて詳細にまとめられています。

これ等の本はそうそう売れるものではありませんので入手するためには大きな本屋さんに行くか、本屋さん或いはインターネット上などから発注する必要が有ります。すべて理解できなくても、医師の説明の補足的に利用するとか、逆に分からない部分を医師に質問しても良いでしょう。語学に堪能であれば海外の学会などのホームページで多くの最新情報が入手できますので、そちらも参考にすると良いでしょう。

糖尿病の一般患者やその家族向けの必読書としては「糖尿病治療の手びき」が刊行されており糖尿病治療に必要な知識について解説されています。また食事療法を行う際に必要になる「糖尿病食事療法のための食品交換表」やこれを活用するための解説本である「糖尿病食事療法のための食品交換表 活用編」も刊行されていて、糖尿病と診断されたときに医師から購入を勧められた人もいるのではないでしょうか。家族で読んで治療に役立ててください。

このほか日本糖尿病学会からだけでも様々な書籍が刊行されていていて、2年に1度程度最新情報により改定されています。残念ながら国内の場合毎回購入する必要がありますが、諸外国では学会の情報はほとんどがホームページ上で自由に閲覧できるようになっており、日本においてもせめて学会の刊行物だけでもWeb上から自由に参照できるようにしてほしいものです。患者さんやその家族の方は、これらの書籍で糖尿病の基本知識を知ったり、食事療法や運動療法の参考にして、生活習慣の改善に役に立ててください。