糖尿病

糖尿病に効果的な散歩のタイミング

糖尿病が発症した場合、食事療法と運動療法を行う必要が出てきます。食事療法はレシピを考えるだけでも大変なので、そっちに目が向きがちですが、運動療法も疎かにはできません。しかし仕事を持っている場合、そんなに運動に時間が取れるわけではありませんので、効率の良い方法を考える必要が有ります。運動療法はカロリー消費のために行うわけですが、最近注目されているのは炭水化物の消費です。炭水化物は消費できなければ糖になりますから、これを効率的に消費できれば糖尿病には良い事になります。

運動療法としては様々なものが考えられますが、ジョギングなどは馴れていないと問題も有りますので意外にお勧めで人気があるのが散歩です。散歩は有酸素運動として大変良い運動とされていますので、運動療法として選択しても悪くありません。運動療法を始める人は、先ずは散歩から始めて、体力が付いてきた所で、何か他のものにもチャレンジすると良いのではないでしょうか。間違っても最初から過激なものを始めないように注意してください。

さて散歩をするときに注意するべきなのはどんなことでしょうか。それは散歩するタイミングです。通常では、朝起きてご飯前に行ってくるとか、夕食前に犬を連れてとかを考えがちですが、糖尿病の運動療法では前記のように効率的に炭水化物を消費できることが大切ですから、運動療法のタイミングとしては炭水化物を摂取した直後、つまり毎食後ということになります。食後ですからあまり頑張りすぎる必要は有りませんので、散歩程度がちょうど良い有酸素運動になり、効率的に炭水化物が消費されることになります。

ということでご飯を食べたらちょっと散歩に出る習慣を付けましょう。朝は仕事があるので、朝食後、出勤を兼ねて一駅分歩くとか工夫してみましょう。昼は昼食後、会社の周りを散歩、夕食後は、本格的に家の付近を散歩と言うような方法で歩いてみましょう。馴れてきたら少しづつ距離を伸ばすようにして、あまり疲れない程度で行ってください。運動療法もタイミングに気をつけることで、大きな効果が狙えます。良く考えて時間を選びましょう。

運動療法は最初は苦しく感じますが、そのうちに馴れてくれば楽しみにも出来ます。単調なために飽きてしまったりしては困りますので、散歩中に例えば毎日姿を変えるようなものを見たり、少しづつルートを変えてみるなど、なにか楽しいことを作り込む事によって長続きできるようになります。また挫折しそうになったら、家族に一緒に歩いてもらうようにして、話しながら歩いてみると言うようにして、なるべく楽しくすることで挫折しないような工夫をしてみて下さい。

プールでの運動は糖尿病に大変有効です

食事療法のために煩わしいカロリー計算が省ける食品交換表と単位

糖尿病を発病すると食事療法が必要になりますが、ここで煩わしいのがカロリー計算で食品のカロリーなどの知識の無い人には難しいものでした。そこで日本糖尿病学界が中心となって1965年に発行したのが「医師・栄養士・患者にすぐ役だつ糖尿病治療のための食品交換表」というもので、これが現在の食品交換表のルーツになっています。それまでは各病院ごとに独自の指導をしていて、統一的な指導書のようなものは無かったようです。

食品交換表では煩わしいカロリー計算は止めて単位と呼ばれる1単位=80Kcalで各食品のエネルギーを表します。例えば医師に指示された1日の摂取カロリーが1600kcalだったとすると1600÷80=20で一日20単位と言うことになります。もちろんこれは各患者の摂取カロリーによって変ってきます。それじゃあカロリーが単位に変っただけで計算の煩わしさは変わらないと言われそうですが、これに食品交換表が加わって威力を発揮することになります。

食品交換表は食品を6種類に分類し、各分類から食品を選ぶ事によって栄養バランスの取れた食事になるようになっています。分類としては表1として穀物、芋、表2として果物、表3として魚介、肉、卵、チーズ、大豆など、表4として牛乳やチーズ以外の乳製品、表5としてドレッシングやマヨネーズなどの油脂、アボガドやアーモンドなどの多脂性食品、表6として野菜、海草などとなっていて、メニューを作る際には各分類内であれば、好みに応じて同じ単位数で食品を交換することが出来ます。

メニューの作り方としては、まず指示された単位を3で割ります。朝昼晩でほぼ均等のエネルギーにするということです。間食をする場合は、少しづつ間食に回せば良いですが、あまりお勧めはしません。この3分の1にした単位で各食事のメニューを作ります。大体の配分は主食となる表1の食品が半分程度、表3が主食の1/3程度にして、残りは調味料分を引いて表4のものを少し多めにして、均等割りぐらいにするというのが普通です。

ただし最近では総エネルギーよりも主食の糖分の摂取を少なくするべきだと言う考え方が徐々に広がっていて、単位の配分自体を考え直している場合も有ります。したがってメニューを考えるときは、主治医から渡される食事指示票の指示に従った配分で行ってください。また近年パソコンが普及しているため、有料・無料の単位計算ソフトもありますので、この単位計算も面倒だと言う人はそれらのソフトの利用も考えてみると良いのではないでしょうか。

糖尿病患者の食事療法のための糖尿病食とは

糖尿病患者の便秘と下痢

胃腸の調子は個人差が大きいため、普通の人でも便秘がちの人やすぐにお腹を壊して下痢になってしまう人も沢山いますから、そういった影で見過ごされてしまい易いのが糖尿病による便秘や下痢です。糖尿病を発症してからだとそういうこともあるということで注意も出来ますが、まさか自分が糖尿病だとは思っていない人に便秘や下痢が現れても、それを糖尿病には結びつけて考えず、せっかくの自覚症状を見過ごしてしまう糖尿病患者も少なくはありません。

では糖尿病になるとなぜ便秘になったり下痢になったりするのでしょうか。その理由も多くの症状と同じように、糖尿病そのものから発せられるものではなく、合併症の進行から現れてくるものです。その合併症とは糖尿病の3大合併症にも数えられる糖尿病性神経障害です。この合併症によって自律神経に障害が発生すると、便秘を繰り返したり、下痢を繰り返したり、或いは交互に現れたり、様々な形の症状として出てくる事になります。

糖尿病性神経障害を起こしている場合、胃の働きが不安定になってくるため、消化が早くなったり、逆に遅くなったりします。消化器官というのは非常に微妙なスピード調整が必要で早くなると下痢傾向になり、滞って遅くなると便秘になってきます。このため胃の働きが一定していないと便秘や下痢を繰り返す原因になります。なかなか普通にある便秘や下痢との区別をするのは難しいですが、特に思い当たる原因等が無い場合で繰り返すようであれば糖尿病を疑う必要が有ります。

しかし見分けは困難かと言うとそうでも有りません。特に下痢についてはいくつかの特徴が有ります。まず特徴の1は突然下痢になってしまうことで、下痢になるまでに何かお腹の調子がおかしいと言うことがあまり顕著ではありません。特徴の2は腹痛がほとんど無いと言うことで、通常下痢の場合、かなりの腹痛を伴いますが、この痛みをほとんど感じません。特徴の3は体力はあまり消耗しないことで、通常下痢が続くと体力を消耗してフラフラになりますが、これがありません。

もしこのような特徴を持つ下痢が続くようであれば、糖尿病が疑われます。もしこれ等のような便秘や下痢が続いているようであれば、まず1度病院で調べてもらうことを強く勧めます。糖尿病でなくても、便秘や下痢が続くと言うことは、なにか別の問題があるわけですから、良く調べてもらって、適切な治療を受ける必要があります。便秘や下痢など病気のうちには入らないなどと考えている人もいますが、こういうありふれた症状が実は体の異変を知る重要なポイントであることを忘れてはいけません。

糖尿病3大合併症の1つ糖尿病性神経障害の症状とは