糖尿病

メタボリック体型は要注意!糖尿病と肥満の関係

日本も高度成長期を終え、食糧事情も良くなり先進国の仲間入りをしたあたりから、恰幅の良い人が増加し、いつしか肥満大国になってしまいました。しかしこの肥満は当初は病気との因果関係が認識されていませんでいたが、時を経て肥満が多くの病気を引き起こす原因であるという認識が広がり、これらの病気がメタボリック症候群と呼ばれ始めました。この頃から肥満はメタボリック体型とかメタボ体型などと揶揄されるようになって行きます。

肥満は生活習慣に根ざしていることが多く、これ等の病気も生活習慣病と呼ばれ、健康な人から見ると乱れた生活習慣をしているからだということで自業自得と考えがちでしたが、超高齢化社会を迎えて、ただでさえ医療費が膨らんで行こうという時に、メタボリック症候群が追い討ちをかける状態になれば、健康な人にも保険料という形で負担が急激に増加してしまうことが認識されるようになり、ついに日本では世界に先駆けて特定検診(通称メタボ検診)が開始されました。

メタボリック症候群に含まれる主な病気としては、高血圧症、通風、そして糖尿病が挙げられます。ではなぜ肥満になると糖尿病になり易くなるのでしょうか。糖尿病とは、血液中のブドウ糖の濃度が通常の人に比べて異常に高くなってしまう病気で、これにはインスリンが深く関与しています。インスリンは血中のブドウ糖を細胞内に取り込ませようとする働きを持っているため、これが正常に働いていれば血中にブドウ糖が異常に存在することは有りません。

しかし肥満になって細胞に脂肪が蓄積されると、インスリンに対してブドウ糖を細胞内に取り込めと指示を出す物質が出難くくなるばかりか、逆にインスリンの働きを抑える物質が放出されるようになって、インスリンがあるのに働かない状態になります。このため血中のブドウ糖がなかなか細胞に取り込まれなくなって、血糖値が上がってしまうわけです。脂肪を極端に落とすのも問題がありますが、肥満になるほど脂肪を溜めてはいけないということです。

さてこの状態が続くと、さらに悪い方向に向かいます。ブドウ糖が血中に多くなってくるとこれを処理しなければいけないため、膵臓にあるインスリンを製造するβ細胞はフル稼働してインスリンを作りますが、これが続くとβ細胞は疲弊してインスリンの分泌量が減ってきます。さらに酷使するとβ細胞は徐々に死んで行き、インスリン自体が自分の体では作れなくなってしまいます。この状態が糖尿病です。つまり肥満が引き金を引いて、糖尿病に至らせるわけです。

通風患者は糖尿病発症にも目を配りましょう
高血圧は糖尿病発症の可能性が高まります

糖尿病が原因でEDを起こすことが有ります

EDは男性にとって大変厄介な病気ですが、最近では様々なストレスから心因性のEDが増えていると言われます。糖尿病もEDになる原因の1つでこういう場合は心因性ではなく器質性のEDと言います。最近EDになったと思っている人は実は糖尿病が潜んでいることも考えられますので一度病院で相談してみることを勧めます。ただし糖尿病はそれ自体が怖いのではなく合併症が怖いと言われますが、EDもやはり合併症が直接引き金を引いて発症します。

男性の勃起は陰茎に血液を溜める事によって持続できるようになります。このため血流に何らかの問題がある場合、勃起不全すなわちEDになることがあります。糖尿病の場合、血糖値が増加する事によって血管に炎症が出来そこから動脈硬化が進んでいきます。この動脈硬化が出来る事によって血流の流れに支障が出てくるため、勃起しにくく、したとしても持続できなくなってきます。これが糖尿病によるEDのメカニズムです。男性にとってはかなり深刻な状態と言えます。

EDは糖尿病のような生活習慣病や生活習慣そのものから起こることが多く、糖尿病、高血圧、喫煙は3大要因とも言われることが有ります。したがって複数の要因に当てはまる場合はEDになる可能性は更に高くなるわけです。ですからすでにEDが見られるような場合には治療に励むことと禁煙することが必要です。どの要因も相互に関係しあって絡み合っているのでとにかく生活習慣を見直して改善できることは改善していかなければなりません。

EDにはED治療薬が有ります。したがってこれが使えれば一時的にではありますが、EDを解消することができます。糖尿病の場合はどうかと言うと、糖尿病や高血圧で投薬治療中でも他に特段病気が無ければED治療薬を利用することが出来ます。しかし残念ながらED治療薬で根本的な治療が出来るわけでは有りませんから生活習慣は継続して改善していかなければなりません。糖尿病の改善なくしてEDの根本治療にはならないことをよく覚えておきましょう。

EDは男性にとって深刻な問題で最初は器質性で発症しても、それによって心理的なダメージを負い心因性のものにならないとは限りません。そうなると糖尿病が改善したとしても、簡単には治りません。いずれにしても、EDになってしまったら、糖尿病の治療のほかに泌尿器科などでEDの治療を受けることを勧めます。最初は恥ずかしく感じることもありますが、病院側では別に珍しい症例ではなくありふれたものですので、心配する必要は有りません。

怖くて病院に行けない人はまず自前で検査をしてみよう

病気の診断と言えば問診と検査と言うことになりますが、日頃健康を自慢している人に限って、病院と言うものに免疫が無く、行くのが怖い、検査されるのが怖い、検査結果を聞くのが怖いと言う人が意外に多いそうです。しかし、糖尿病などの病気は自覚症状が無いのに、早期発見・早期治療が重要と言われており、検査以外に有効な発見手段が有りません。そこで怖くて病院にいけない人のために考えられたのが検査キットと呼ばれるもので、自宅にいながらにして簡単に検査できると言う便利なものです。

糖尿病に関連する検査キットとしては糖尿病に特化したものや糖尿病の指標となる血糖値を含む生活習慣病関連の12項目程度を検査するもの、さらにこれに加えて、糖尿病のもう1つの指標となるへモグロビンA1c(HbA1c)を検査するものなどがあり、5,000円弱程度から12,000円程度のものまで有ります。糖尿病を検査するのであれば、この機会についでと言うのも変ですが他の生活習慣病まで検査できるものを選んで検査してみてはいかがでしょうか。

検査キットは薬局やインターネット上から購入することが出来ます。手に入れたら失敗しないように良く説明書を読んで、自分で尿や血液などの検体を採取し、これを郵送します。概ね1週間以内には結果が送られて来ますので、もしこれで糖尿病の疑いがはっきりしたら、こんどこそ腹をくくって病院に行きましょう。病院では糖尿病かどうか確定診断するための検査を行います。この時はこの検査キットの結果を持っていけば話が早いはずです。

検査キットでの検査の信頼性は、定期健康診断や病院での検査に比べると若干ですが低くなっています。これは検体の採取を医療従事者ではない自分が行うためと考えられます。検査機関は病院などと同じ所を利用していますので、決して検査機関に問題があると言うことではありません。検査前に説明書をよく読んで間違いの無い手順で行えば十分信頼性の高い結果を得ることができます。正確な検査結果を得るためにも慎重に行ってください。

糖尿病の検査としては、毎年定期的に行われる定期健康診断の活用を最も勧めますが、検査が怖くて、行かないようにしている人でも、検査キットであれば自分だけでできるため、こういう人には検査キットを勧めます。とにかく検査を受けて現在の自分の状況を知ることが大切ですので、逃げ回っている人はぜひとも検査キットを利用して一度は検査を受けてみてください。そして結果が疑わしいものであるのであれば、病院に行くかどうかを躊躇している時間は無いということを憶えておきましょう。