糖尿病

痛風患者は糖尿病発症にも目を配りましょう

痛風も糖尿病も生活習慣病と言われますが、何らかの関連性が有るのか或いは関連性は無くそれぞれ異なった生活習慣が関連しているのか、良く分からないという人は多いと思いますし、痛風の人は糖尿病にも気をつけたほうが良いのか、また逆に糖尿病の人は通風にも気をつけないければならないのかと気になっている人も非常に多いはずです。この2つの関係を正しく理解して、生活習慣の改善を図り、発症を食い止められるようにしましょう。

痛風と糖尿病は症状はぜんぜん違いますが、実は同じような生活習慣であるカロリーの取りすぎによる肥満、運動不足、お酒の飲みすぎ、ストレスなどが関係しており、同じように動脈硬化や腎症といった合併症を引き起こします。この2つの違いは糖尿病は血糖値が上昇すること、痛風は尿酸値が上昇することです。したがって痛風と糖尿病の両方を発症してしまった場合、腎臓への悪影響や動脈硬化が相乗的に進行することも考えられ、極めて危険だと言えるでしょう。

したがって痛風患者は糖尿病を併発しないように、痛風と診断されたら、糖尿病対策も始めなければなりません。また逆に糖尿病患者は痛風対策を考える必要が有ります。原因となる生活習慣が似通っている以上、どちらかの発症は対策を怠れば、もう一方の発症にも繋がる可能性が高いということをよく憶えておきましょう。どちらかを発症してしまったら医師の指示に従って、他方の発症が無いようしっかり治療を進めてください。

痛風と糖尿病は、通常企業や自治体で行われている定期健診で検査してもらえますし、検査が怖い人のためには自分で自宅で行える検査キットが発売になっていますので、こういうものも利用してみてください。またこれだけではなく生活習慣に根ざす様々な成人病を早期発見するためには、数年に1度でも良いので人間ドックを受けてみることも必要です。特に40歳以上になると誰でも何かしら不具合が出てくるものですから、ぜひ受けに行ってみて下さい。

そしてもし痛風なり糖尿病と検査結果が出たら、躊躇しないで病院で診察を受けてください。早期発見・早期治療が行えれば他方の発症を押さえ込める可能性も高くなりますし、たとえ両方発症してしまっているとしても、合併症が出てこないうちに押さえ込める可能性が出てきます。一番いけないのは放置することです。せっかく病気を見つけられたのに放置してしまっては何にもなりません。痛風も糖尿病も前記のように相乗効果を発揮して進行していくでしょう。

高血圧は糖尿病発症の可能性が高まります

糖尿病予備軍ってどんな人

糖尿病予備軍という言葉を聴いたことは無いでしょうか、ほとんどの人はどこかで聞いたことがあるのではないかと思いますが、この糖尿病予備軍ってどんな人のことを指すのでしょうか。語感から考えると糖尿病にはなっていないが、いつでも糖尿病になりうる人のように読めます。これってどこかで聞いたことは有りませんか。そう境界型糖尿病がまさにこの定義に当てはまります。そうです糖尿病予備軍というのは境界型糖尿病の人のことを指しています。

糖尿病は肥満などが原因でインスリンの働きが抑えられて血中のブドウ糖を細胞内に取り込みにくくなることから始まります。この時点ではインスリンの数はまだ十分ある事になります。しかし血中にブドウ糖が多い状態になっているため膵臓にはインスリンをもっと出せという指令が飛びます。膵臓はこれに基づいて膵臓内のβ細胞にインスリンを分泌させます。これによってβ細胞はフル稼働状態になります。しかしインスリンは正常に働きませんから、この状態が続くことになります。

こうしているうちに頑張っていたβ細胞は疲弊してしまい、インスリンの分泌量が減少していきます。この状態が境界型糖尿病すなわち糖尿病予備軍です。この時点ではβ細胞は疲弊しているだけでまだ数が減っている訳ではありません。このままの状態が続くとついにはβ細胞が死に始め数が徐々に減っていく事になり、本当の意味で糖尿病を発症します。ここまで行ってしまうとβ細胞は元には戻りませんから完治は見込めなくなってしまいます。

しかし糖尿病予備軍の時点ではβ細胞は疲弊してはいますが死んでしまったわけではありませんから、適切な治療を受ける事によって機能を回復させることが出来ます。つまりこの時点こそ完治できるかどうかの境目なのです。治療としては糖尿病と同じように食事療法と運動療法を行うことになりますが、残念ながら自覚症状がほとんど無いため治療がおろそかになって、そのまま糖尿病に至ってしまうかそもそも糖尿病予備軍という自覚も無いまま糖尿病になってしまう人が多いようです。

最近ではこの食事療法と運動療法のほかに以前ではかなり重度の糖尿病治療で行われていたインスリン注射を行うことで大きな効果を上げているケースが増えています。これはインスリン注射でインスリンを供給する事によってβ細胞がインスリンの分泌を減らしても良いようになり、β細胞を休ませることが出来るためと考えられます。いずれにしても糖尿病予備軍であることを見つけなければ話になりませんので、機会がある毎に必ず検査を受けるようにしてください。

境界型糖尿病のうちに発見すれば完治が見込めます

糖尿病治療で用いられる注射

糖尿病は膵臓にある正常に活動しているβ細胞の数の減少の度合いによって、治療が徐々に困難になっていきます。比較的正常に近い軽度の糖尿病の場合の治療として最も基本なのが生活習慣の改善のための食事療法と運動療法で、この2つを行うことにより血糖値のコントロールができます。しかしもう少し正常なβ細胞が少なくなり症状が進むと薬剤によって血糖値を下げる薬物療法を行う必要が出てきます。更に正常なβ細胞が減ってしまうとβ細胞に代わってインスリンを供給する必要が出てきます。

これにはインスリン注射を使う方法が一般的で、自分で毎日注射することになります。この注射の効果としてはインスリンの供給のほか、この分のインスリン分泌の必要が無くなりβ細胞を休ませる効果があるため、しばらくインスリンの注射を続ける事によって生き残っている疲弊してしまったβ細胞が元の機能を取り戻せる可能性がありβ細胞が正常に戻っ場合、インスリン注射を止めることができます。よくインスリンの注射を始めると一生注射が必要になると言われますが、そんなことはありません。

インスリンの注射を用いた療法としは、まず人間のインスリン分泌パターンを倣って、一日中出続ける基礎インスリンと、食後に別途分泌される追加インスリンと呼ばれるものを模倣し、持続型インスリンを1日1~2回、速効型インスリンを1日3回注射するというものがあります。この療法では、1日に4回~5回自分で注射をする必要があり、人前でも注射する可能性が高いため、糖尿病患者にとっては精神的にも大変負担がかかる方法です。

そこで最近注目されているのがbotという療法です。botでは経口血糖降下剤を飲み続けることと、効果が一日中持続する持効型インスリンを1日に1回注射する療法です。これによって持効型インスリンが空腹時の血糖値を下げ、食後に上がった血糖値を経口血糖降下剤によって下げることができます。botでは1日1回の注射で済みますので、朝出勤前に行っておくことで、人前で行う必要もなくなり、患者の負担は大幅に減ると考えられます。

現在インスリンの注射は非常に簡単で、また痛みもほとんど無いため、以前に比べれば大変負担は減っていますが、1日5回と言うのは大変で、今後はbotが普及してゆくのではないかと考えられています。さらに実験段階ではありますがそもそも針を刺す注射自体が必要の無い吸入式のインスリンもあります。ただし使えるようになるまでには残念ながらまだまだ時間が掛かりそうです。利用できるようになれば、糖尿病患者にとっては朗報になるでしょう。