糖尿病 昏睡

糖尿病患者が昏睡状態になった場合は緊急の対応が必要です

糖尿病が原因で昏睡状態に陥るケースは大きく分けて2つの種類が有ります。1つは糖尿病患者が一時的に急激な高血糖になってしまったときに昏睡状態に陥る糖尿病性昏睡と呼ばれるもので、稀にはこの昏睡状態で病院に運ばれて初めて自分が糖尿病であることを知るケースもあります。もう1つは逆に糖尿病患者が、薬剤などによって急激に低血糖になった場合に陥る低血糖性昏睡と呼ばれるものです。いずれのケースもすぐに処置しなければ命に関わります。

糖尿病性昏睡はさらに2つの種類に分かれます。1つはケトン性糖尿病性昏睡と呼ばれるもので、糖尿病のためにブドウ糖が細胞内に取り込みにくくなって普通の糖による代謝が難しくなってきたときに、その代わりとして体内にある脂肪酸で代謝が行われるようになります。このとき一緒にケトン体と言われるものが副産物として作られ、喉の渇きと多尿、吐き気、嘔吐と言う症状が見られるようになり、この状態が続くと昏睡状態に陥るというものです。

糖尿病性昏睡のもう1つは非ケトン性高浸透圧性昏睡と呼ばれるもので高浸透高血糖症候群とも呼ばれています。これは急激な高血糖状態になることに加えて糖尿病の場合の多尿の原因にもなっている浸透圧による利尿作用で水分が失われた時に脳神経細胞が脱水状態となって昏睡状態に陥ると言うものです。この症状は特に高齢の糖尿病患者で多く見られ何らかの感染症への感染を引き金として発症すると言われています。糖尿病性昏睡の死亡率は0~30%とされています。

低血糖性昏睡は薬物療法によって血糖値を下げる治療をしている場合に発症します。薬物治療は経口の血糖降下剤を使う場合とインスリン注射を行うものが有り、通常はこれらで適正な血糖値まで下げるように量が調整されているのですが、人体はいろいろな反応を示しますので、時として必要以上に血糖値を下げてしまうことがあり、低血糖の状態になってしまいます。特にインスリン注射の場合は効果てきめんですので注意が必要とされています。

血糖値が下がってくると中枢神経にも影響が出て眠気、めまい、ろれつが回らないなどの症状が出始めます。さらに下がると昏睡状態になります。これらの症状には個人差がありますので、一度低血糖を経験した場合は、自分のパターンを良く憶えておいて、次の時には低血糖を捉えられるようにしておきましょう。いずれのケースで昏睡を起こしてしまった場合でも命に関わりますので、すぐに病院に運ぶか、予め医師と相談して、応急の対応方法を用意しておくことが必要です。