HbA1cとは何か

HbA1cでなぜ過去の血糖値が分かるのか

糖尿病の診断では従来血糖値が使われていましたが、最近はHbA1c(ヘモグロビンA1c)と呼ばれるものも診断基準として利用されるようになりました。このHbA1cで過去1ヶ月から2ヶ月の血糖値を見ることが出来るからです。ことため現時点の血糖値が基準以内でもHbA1cの値によって実は高血糖に時期があるということが分かり、糖尿病患者である可能性が否定できなくなります。HbA1cを利用することで糖尿病患者を見逃さないように出来るというわけです。

血液中のヘモグロビンは血液中のブドウ糖と結合する性質があります。このブドウ糖と結合したヘモグロビンがHbA1cです。このヘモグロビンはブドウ糖が多ければ多いほど結合が進みますので、この濃度を測定すれば血糖値と同じようにブドウ糖の量が分かると言うことになります。つまりこの濃度が血糖値と関係するということです。そこに目をつけて糖尿病の指標として使うわけですが、日本では1999年から使われ始め2010年からは本格的に使われるようになりました。

このHbA1cの特徴は前記のように過去1ヶ月から2ヶ月の血糖値を反映していることですが、なぜ過去の状況が分かるのでしょうか。これにはヘモグロビンの性質が関係しています。ヘボグロビンにも寿命というものが有ります。概ね4ヶ月ぐらいですべて入れ替わるとされていますが、全部がいっせいに死んでしまうわけではなくだいたい半減するのが1ヶ月から2ヶ月とされているため、この時期以降の過去データが保存されているとして計算出来るのです。

HbA1cは現在では糖尿病の確定診断を行う際の重要な判断材料として利用されています。確定診断では血糖値との併用が行われますが、HbA1cが6.5%を超えた場合には要注意と言うことになります。ただし欧米での基準と従来日本で使われていた基準では0.4%の開きがあり、確定診断では欧米基準を使うことになっていますが、特定検診(いわゆるメタボ検診)では従来の日本基準を使うことになっています。なぜ統一しないのかはなはだ疑問です。

健康診断では様々な数値が並んでいますが、診断結果を貰っても、どの数値が何を示しているのかと言うことが分かるものは少ないのではないでしょうか。HbA1cもその1つで過去の血糖値を表していると言われても、今ひとつ分かり難いものです。医師の説明は大概は異常値を示したもののみで、しかも数値自体の意味する所を説明してくれるわけでも有りません。ですから、患者のほうも分からない所は、遠慮無く聞いてみるとか、自分で調べてみるとかが必要なのでは無いでしょうか。

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