血糖降下剤について

血糖降下剤を使った糖尿病の薬物療法

糖尿病の治療は合併症の原因となる高血糖状態を改善することが主な目的になります。このため糖尿病を発症するとまず行われるのが食事療法と運動療法です。つまり摂取カロリーを減らし、消費カロリーを増やすと言うわけです。早期に発見された場合は通常これだけで十分血糖値をコントロールすることが出来ます。しかし油断すると症状が進行してしまい高血糖をコントロールすることが難しくなっていきます。こうなってしまうと、もはや薬剤に頼るしか有りません。

薬剤も進行度によって段階がありますが最初の段階は経口の血糖降下剤を使う方法です。経口血糖降下剤には大きく分けて6種類があります。1つ目は膵臓のβ細胞に作用してインスリンの分泌を促すSU薬、2つ目は肝臓での糖生成を抑止し、体にある糖の利用を促すBG薬、3つ目はでんぷんや糖分の吸収を遅らせ高血糖状態になることを回避するα-グルコシダーゼ阻害薬、4つ目はSU薬と同じくβ細胞に作用してインスリンの分泌を促す薬でさらに即効性がある速効型インスリン分泌促進薬。

5つ目はインスリンの分泌を促すインクレチンというホルモンの分泌を促すDPP-4阻害薬。最後の6つ目は肥満などによってインスリンに対する体の抵抗が強くなってインスリンが利きにくくなった状態を改善するインスリン抵抗性改善薬です。これらの薬を各患者の症状に応じて使うことになります。これらの6つの種類の薬には様々なものがありますので、自分の使っている薬がどういうものなのか一度説明を受けてみることをお勧めします。

ただし薬物療法を始めたからと言って、食事療法と運動療法を止めて良いということでは有りません。あくまで基本はこの2つであることを忘れてはいけません。薬物療法は一度始めてしまうと、一生行わなければならないと良く言われますが、食事療法と運動療法、薬物療法をしっかり行って、血糖値に改善が見られる場合には、薬物は止めて食事療法と運動療法だけに戻せることもあります。まずは根気良く治療を続けることが重要です。

薬物療法を始めなければならないと言うことは、それなりに糖尿病が進行していると言うことです。自覚症状が無くても様々な合併症を発症している可能性も有ります。したがって、自覚症状が無いからと言って、医師の指示する治療を疎かにすると、合併症は牙を剥き取り返しのつかない事態になりかねないと言う危機感を持たなければなりません。頑張り過ぎる必要は有りませんが、油断していると命取りになってしまいます。

糖尿病の基本治療である食事療法とは
糖尿病の基本治療である運動療法とは
インスリン注射を使った糖尿病の薬物療法